残業代未払いの消滅時効

残業代請求について

残業未払いが社会問題化して久しいですが、昨今は労働者の権利を守ろうとする意識が高まり、社会全体が労働者保護に舵を切っています。

有給の未消化やサービス残業などはこれから改善されていくでしょう。

ただ残念なことに、未払い分の残業代は賃金請求権と同じく2年で時効となってしまい、それ以前の残業代は請求できません。

知らなかったと言っても認められず、会社側が時効消滅の権利を放棄しない限り、取り戻すことはできません。

泣き寝入りしないために

実際、雇用関係中は弱い立場である労働者から請求することは難しく、そのほとんどが泣き寝入りとなっています。

ですから請求をおこなうケースは、退職してからがもっとも多いというのが現状です。

労働者ができることと言えば時効の中断ですが、これも会社を巻き込むことになるので、なかなか踏み出せないでしょう。

ちなみに時効は請求や承認によって中断されますが、単に「未払い分を払って欲しい」と申し出ただけでは中断事由になりません。

時効の中断の仕方

裁判で給付訴訟を起こすことで中断します。

一日でも早く中断させたいときや、互いの立場上ワンクッションを置きたいときは、催告をすれば一旦止まります。

内容証明などで金額や労働時間などを明記した書類を送れば催告が成立します。

ただし、これは6ヶ月だけ有効なもので、その期間内に訴えを起こさないかぎり、中断された事実はなくなってしまいます。

あと会社側に承認させることでも止まりますが、硬軟混ぜた交渉をしないかぎり現実的ではありません。